たまご、は、私たちの生活に欠かせない食材ですよね。
でも、なぜ「卵」と「玉子」は漢字が異なるのでしょうか?
この記事では、卵と玉子の使い分けを徹底解説します。
卵と玉子、3つの違い
卵と玉子の違いは、大きく分けて以下の3つです。
- 卵は「生物の卵全般」、玉子は「食用の鳥類の卵」
- 卵は「調理前の生の状態」、玉子は「調理後」
- 比喩的な表現は「卵」を用いる
それぞれ詳しく解説していきます。
①卵は「生物の卵全般」、玉子は「食用の鳥類の卵」
卵と玉子の最初の違いは、その意味です。
卵は一般的に「生物の卵全般」を指し、鳥類だけでなく、魚や昆虫などの卵も含まれます。
一方、玉子は主に「食用の鳥類の卵」を指します。
つまり、卵は広い範囲を指すのに対して、玉子は食用の鳥類の卵に特化していると言えます。
②卵は「調理前の生の状態」、玉子は「調理後」ただし例外も
卵と玉子のもう一つの違いは、その状態です。
卵は調理前の生の状態を指し、まだ中身が液体であることが一般的です。
レシピなんかでは、材料の時点での解説なので「卵2個」という風に使われますよね。
一方、玉子は調理後の状態を指し、固まっていることが一般的です。
しかし、例外もあります。たとえば、温泉卵や半熟卵などは、1つの単語として卵が組み合わされています。
③教師の卵、など比喩的な表現は「卵」を用いる
最後に、卵と玉子の違いとしては、比喩的な表現においても使い分けがあります。
たとえば、「教師の卵」という表現を聞いたことがあるかもしれません。
このような場合、卵という言葉が使われることが一般的です。
一方、玉子は比喩的な表現にはあまり使われません。
卵と玉子、それぞれ由来を解説
卵と玉子、どちらも日本語において「たまご」と読まれる言葉ですが、なぜ漢字表記が異なるのでしょうか?
実は、その由来には興味深い歴史があります。
まず卵の漢字表記ですが、卵の字は「丸の中に黒い点=赤ちゃん」「複数連なっている」という様子が表された象形文字がもとになっています。
この象形文字は、卵の形や中に赤ちゃんがいるという特徴を表現したものです。
卵の形は丸く、中には黄身や白身が入っていることから、このような形が使われたのでしょう。
一方、玉子の漢字表記は少し異なります。
玉子の字は「玉(殻)のなかに子が入っている」という意味が変化してできたものです。
玉子とは、玉(殻)の中に子が入っているというイメージが強く、この特徴を表現した漢字が使われています。
では、なぜ卵と玉子で異なる漢字が使われているのでしょうか?
実は、江戸時代になりたまごが広く食べられるようになった時、平行して使われるようになったのです。
卵という言葉は、もともと動物の卵を指す言葉でしたが、食べ物としての卵が広まるにつれて、玉子という言葉も使われるようになりました。
そのため、現在も二つの漢字があてられているのです。
以上が、卵と玉子の違いと使い分けについての解説でした。どちらもおいしい食材ですので、ぜひ様々な料理に活用してみてください!