料理に欠かせない油ですが、たくさんの種類がスーパーに並んでいますよね。
最近は食用油の価格が急上昇したこともあり、なるべくコスパをおさえて油を使いたいところ。
サラダ油・オリーブオイル・ごま油など、レシピに指定がある場合でも代用して使えたら節約になりそう…
というワケで、この記事ではオリーブオイルとサラダ油の違いや向いているレシピについて紹介します。
サラダ油とオリーブオイル5つの違い!代用はできる?
サラダ油は「植物の種子を絞って取れた油を精製したもの」で、オリーブオイルは「オリーブの実を絞って、油だけをろ過したもの」です。
原料に関しては明らかに違いがあるのですが、この記事では「サラダ油とオリーブオイルはお互いに代用可能なのか」というギモンが解決できるような違いについて紹介していきます。
サラダ油とオリーブオイルの違いを表にしてみました。
項目 | サラダ油 | オリーブオイル |
---|---|---|
風味や味 | 無味無臭 | 甘く青い香り さわやかな苦み・辛味 |
固まりやすさ | 5℃以下で固まり始める | 10℃以下で固まり始める |
脂肪酸で一番多いもの | リノール酸(オメガ6) | オレイン酸(オメガ9) |
酸化のしやすさ | 加熱調理(200度以上)で酸化しやすい うえに精製の段階で加熱処理されている | 加熱調理でも酸化しにくい |
生食に適しているか | 油っぽさが強く、適さない ドレッシングなどに混ぜて使う | スプーンで飲めるほど口当たりが良い パンやサラダにかけるのに適している |
各項目を、詳しく解説していきます。
①風味や味が違う
サラダ油は無味無臭ですが、オリーブオイルには香りや味が付いています。
オリーブの品種や採れた地方にもよりますが、一般的に「爽やかな苦み」「きりりとした辛み」などの味があり、風味は植物のような青さや熟れたような甘い香りが挙げられます。
サラダやパンに付けて生食にするならオリーブオイルの香りや味がダイレクトに感じられますが、加熱調理(炒め物や揚げ物)に使う場合は若干マイルドになります。
特に、加熱調理に「肉」を使う場合は、肉の臭みと相殺される場合が多いです。
②固まるか固まらないか
オリーブオイルが10℃以下で固まってしまうのに対し、サラダ油は(原料にもよりますが)5℃より下がった時点で凝固しはじめます。
作り置きや冷たい料理に使う際には、オリーブオイルの使い方に注意する必要があります。
③”脂肪酸”の種類が違う
オリーブオイルは「オメガ9」脂肪酸と呼ばれるオレイン酸が豊富に含まれています。
オレイン酸の効果としては「血中の悪玉コレステロールを減少させる」と分かっていて、より健康効果に優れていると言えます。
対するサラダ油は「オメガ6」脂肪酸の仲間であるリノール酸が主成分です。
リノール酸もオレイン酸と同じく「血中の悪玉コレステロールを下げる」と言われていますが、こちらは米や卵・肉にも含まれるため、日本人には過剰摂取になりやすい脂肪酸ともいえます。
④熱への強さが違う
オリーブオイルのオレイン酸は、加熱で酸化しにくいです。
対するサラダ油の主成分であるリノール酸は、加熱調理(200度以上)で酸化しやすいので、特に揚げ物などの高熱で長時間調理するレシピには向きません。
⑤「生食したときの」油っぽさが違う
サラダ油はしっかり精製されていて、脂肪分以外の栄養素が取り除かれています。
そのため生でそのまま食べるとかなり油っぽく、基本的には何かに混ぜて使います。
オリーブオイルは精製されていない「絞ったまま」の商品も多く、油といってもさらっとした口当たりが特徴。
オリーブオイルを日常的に使う地中海地域では、オリーブオイルをスプーンで飲む健康法が普通に存在しています。
サラダ油が適しているレシピ
サラダ油が適しているレシピとしては
- 炒め物
- ドレッシング
- 製菓、パン作り
- フライパンや鍋の焦げ付き防止に引く
といったものです。
揚げ物や200度以上で調理する「中華料理」、鉄鍋の油慣らしも、酸化のリスクが高く不向きです。
オリーブオイルが適しているレシピ
対してオリーブオイルが適しているレシピとしては
- 生食(そのまま飲んだりパンに付けたり)
- パン作り
- ドレッシングやカルパッチョ
- 炒め物
- 揚げ物
- フライパンや鍋の焦げ付き防止
が挙げられます。
熱による酸化に強いオリーブオイルなので、汎用性が高いです。
風味や味が気にならない料理であれば、比較的汎用性が高い食用油だと言えるでしょう。
サラダ油とオリーブオイルのコスパはどちらが高い?
サラダ油は比較的安価で手に入りやすく、大量に使用する調理に適しています。
オリーブオイルは特にエキストラバージンオイルが高価な傾向がありますが、風味や健康効果を重視する場合には投資に値すると言えます。