小麦粉には「薄力粉」「中力粉」「強力粉」の3種類がありますが、どの料理にどの小麦粉を使えばいいのか違いが分かりにくいですよね。
小麦粉は種類によって粘り、モチモチ感が違うのですが、使う料理を間違えると思ったような仕上がりになりません。
そこでこの記事では、薄力粉と強力粉、中力粉の違いについて解説します。
強力粉と薄力粉はどう違う?5つの違いを解説
まずは、強力粉と薄力粉の違いを表で確認していきましょう。
項目 | 強力粉 | 薄力粉 |
---|---|---|
タンパク質(グルテン)の割合 | 11.5〜13.0% | 6.5〜9.0% |
100gあたりの糖質量 | 71.7g | 75.8g |
粒の大きさ | 粗め | 細かい |
粘り | 強い | 弱い |
使われる料理 | パン パスタ ピザ | お菓子全般 揚げ物の衣 ホワイトソース お好み焼き |
ちなみに中力粉は日本古来の品種で作られた小麦粉で、うどんやラーメンなどの麺類に使われることが多いです。
強力粉と薄力粉の違い①タンパク質(グルテン)の割合
強力粉と薄力粉の一番の違いは、グルテンの割合です。
小麦粉のタンパク質である「グルテン」の割合が多い順に強力粉>中力粉>薄力粉となります。
原料にする小麦の種類が異なります。たんぱく質の多い硬質小麦は強力粉となり、パンなどに適しています。たんぱく質の少ない軟質小麦は薄力粉となり、お菓子などに適しています。その中間の中間質小麦は中力粉となり、うどんなどに適しています。
参考:日清ウェルナ
小麦粉に含まれるグルテンは、粘り気や弾力に関係する成分。
多ければ多いほど、しっかりした噛み心地に仕上がります。
強力粉と薄力粉の違い②糖質量
小麦粉のタンパク質(グルテン)が増えれば増えるほど、逆に糖質量が減っていきます。
という事で、糖質量は多い順に薄力粉>中力粉>強力粉です。
ですがカロリーは糖質=タンパク質=4kcalであるため、小麦粉の種類でカロリーは変わりません。
強力粉と薄力粉の違い③目の細かさ
薄力粉は強力粉に比べて目が細かく、揚げ物の衣やお菓子作りに適しています。
粒子が細かい分ダマになりやすいので、ふるってから使ったり、よく混ぜて使ったりしましょう。
強力粉と薄力粉の違い④粘り気
グルテンの多さは、粘り気やモチモチ感に直結します。
なので、強力粉はパンやピザなどの弾力が求められる料理に最適。
同じパンでも薄力粉を使うと、蒸しパンや菓子パンのようなふんわりした食感に仕上がります。
強力粉と薄力粉の違い⑤使われる料理
強力粉はパン・ピザ・パスタなど「しっかり噛む」料理に使われます。
対する薄力粉はお菓子・揚げ物の衣・ホワイトソースなど「サクサク」「ふんわり」「サラサラ」といった食感の料理に使われます。
薄力粉と強力粉は代用可能?
薄力粉を強力粉で代用する、また強力粉を薄力粉で代用するのは「不可能ではない」です。
- お好み焼きの生地を薄力粉→強力粉に
- 揚げ物の衣を薄力粉→強力粉に
- ピザの生地を強力粉→薄力粉に
といった代用が考えられますが、グルテン量が違うので、思ったような食感にはならないと思ってください。
また、パン生地の発酵は薄力粉ではうまく膨らまない可能性がありますので、ドライイースト→ベーキングパウダーにするなど工夫も必要です。
揚げ物の衣を薄力粉→強力粉で代用したい場合は、片栗粉を混ぜると美味しいです。